日別アーカイブ: 2025年4月21日

第10回土木工事雑学講座

皆さんこんにちは!



株式会社酒井建設、更新担当の中西です。

 

 

さて今回は

~育成~

ということで、人材育成と人手不足の背景・課題・解決策を深く考えていきましょう。


今、私たち土木業界が直面している最大の課題――
それは、「人がいない」「人が育たない」「人が辞めていく」という三重苦とも言える「人手不足問題」です。


このままでは、地域のインフラを守る人がいなくなる。







土木業界を襲う人手不足の現状とは?






❶ 就業者の高齢化と若手不足




  • 国土交通省の統計によると、建設業就業者の約3割が60歳以上(2023年)




  • 一方、29歳以下はわずか11%前後という深刻な若年層不足




📉 あと10年で半数以上のベテランが引退する現実がすぐそこに迫っています。







❷ 3K(きつい・汚い・危険)というマイナスイメージ




  • 夏の炎天下、冬の寒風、粉塵、騒音、重機…




  • 世間からは「大変そう」「給与が安そう」「将来が不安」と見られがち




💬 実際には改善が進んでいても、イメージが更新されていないことが障壁となっています。







❸ 給与・休日・働き方への不満




  • 他産業と比べて週休2日制が進みにくい




  • 賃金の安定性・評価制度の不透明さ




  • 「下請け構造の中で自分の将来が見えない」という声も多い




📌 「やりがい」だけでは人は定着しない時代です。







なぜ人が育たないのか? 育成における課題






❌ OJT任せの教育に頼りすぎている




  • 「見て覚えろ」「背中を見て学べ」スタイルが根強い




  • 忙しい現場で教育が後回しになる




  • マニュアルや育成プログラムが整っていない




👉 結果:新人が何を学んでいるのかすら把握できていない







❌ 育成担当者に“教える力”が求められていない




  • 技術力の高いベテラン=教育が得意、とは限らない




  • 言語化や段階的指導、モチベーション管理などのスキルが不足




👷‍♂️ 教えられる職人がいなければ、育つ職人も育たないのです。







❌ 成長の“見える化”がない




  • 何を習得したら一人前なのかが不明確




  • 昇給・昇格・資格取得と連動していない




  • 若手が「このまま働いてどうなるのか?」と将来像を描けない




📉 こうして3年以内の離職率が高くなる構造ができてしまっています。







人材を“育て、守り、伸ばす”ための5つの施策






✅ ① スキルマップによる段階的教育







































レベル できること 支援内容
Lv.1 現場の基本動作 安全教育・工具名称
Lv.2 土工補助作業 道具の使い方実践
Lv.3 軽作業の段取り 図面理解の基礎
Lv.4 施工班リーダー補佐 現場管理補助
Lv.5 職長・工程管理 資格取得・人材育成



📈 成長が「見える」ことで、やりがいと定着率が向上します。







✅ ② 若手向け動画・図解・マニュアルの整備




  • 掘削、型枠、コンクリート打設などの工程を動画で解説




  • イラスト付きの現場ルールブック




  • スマホで見られる「新人用現場ハンドブック」




📱 若手世代には“視覚重視型”の教育が特に効果的です。







✅ ③ 教育できる人材を評価・育成する




  • 教育担当に手当や評価ポイントを付ける




  • 指導スキルを伸ばす社内研修の実施




  • 教育=未来への投資と位置づける企業文化の醸成




👨‍🏫 「教える職人」が現場のキーマンです。







✅ ④ 働き方改革:週休2日、給与の安定化、福利厚生の充実




  • 重機作業やICT土工の導入による省力化と工期短縮




  • 施工管理と職人の業務分担・効率化




  • 社会保険完備、資格支援、退職金制度の整備




💡「ここなら一生働ける」と思える職場が、最大の育成環境になります。







✅ ⑤ 女性・外国人・未経験者の活用と育成




  • 女性職人向けの作業環境改善(更衣室・軽量道具など)




  • 外国人技能実習生・特定技能者への教育支援(多言語対応)




  • 中高年の未経験者を受け入れる「リスキリング研修」




🌏 多様性を受け入れる企業が、人材に選ばれる企業になっていきます。







「人を育てる会社」が“強い現場”をつくる





土木工事の魅力は、目に見える成果を社会に残せること。
道路、橋、公園、河川、防災設備そのすべてが未来に残る資産です。


でも、それをつくるのは「人」。
そしてその人を育てるのも、また人。





  • 教育に時間を割けない




  • 人材が辞めていく




  • 若手が来ない




そんな課題に直面した今こそ、
「育てる文化」を社内に根づかせることが、未来への最大の投資なのです。







人材不足の時代にこそ、育成力が企業価値になる





🔹 若手が来ない → 受け入れ体制ができていない
🔹 教えられない → 教える人を育てていない
🔹 辞めてしまう → 将来が描ける環境がない


これらすべてに共通するのは、“人への向き合い方”。


✅ 計画的な教育体制
✅ 成長が見える評価制度
✅ 多様な人材が活躍できる仕組み


これらを整えた会社こそが、
これからの土木業界で生き残り、地域を支えるリーダー企業となっていく。


 

 


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